原作/許斐剛
跡部景吾役/諏訪部順一
幸村精市役/永井幸子
アニメ『テニスの王子様』の20年を振り返って印象に残っている試合
永井幸村は試合の数が少ないので、どれも印象に残っているんですけど、やっぱりリョーマとの戦い(全国大会決勝戦)が一番ですね。でも、それと同じくらい今回も印象に残る試合になりました。まだ現段階で具体的なことは話せないんですけど、何年か経って振り返った時、とても大事な試合になっていると思います。
許斐後篇の対戦カードはまだ明かせないけど、残っているメンバーを見れば、たぶん言わなくても皆さんの想像通りだと思います(笑)。
諏訪部すべてが印象深いですが、手塚戦(関東大会一回戦)はTVシリーズとリメイク版の『BEST GAMES!! 手塚vs跡部』で2度演じているため濃いめですね。ちょっと嫌味なナルシストとか、華やかでキザというイメージのある跡部ですが、実は心の底に大きな劣等コンプレックスを抱えているというのが自分の認識です。彼のプレースタイルが確立したのはそこに起因しているわけで。勝利を渇望する泥臭い姿は最高に格好良いです。試合を重ねるにつれどんどん魅力が増していくので……結果、印象に残っている試合は「全部」です。
永井選べないですよね(笑)。
許斐そういう話を聞くと、原作でまた跡部を出さなきゃって思いますね。
諏訪部ダブルスだとパートナーの力あってのものになってしまうので、ぜひシングルスの試合で勝たせてあげてください! 万全なコンディションの格上強豪とガチンコでぶつかった末の勝利を。今後の展開、大いに期待しています!!
許斐跡部の原作での今後は実はもう考えています。次は彼のどんな一面が見られるか楽しみにしていてください。
新テニスの王子様 氷帝vs立海 Game of Future』後篇の見どころ
諏訪部「これぞテニプリ!」という面白さが詰まった後篇です。どうぞご期待ください。残りの試合がどのような展開をみせるのか?想像の斜め上を行くようなものになるのか!?
許斐跡部が急にいなくなったりしてね(笑)。
諏訪部それは超ド級のウルトラ展開ですね(笑)。
許斐原作での跡部たちはワールドカップの試合を通して、さらに進化しています。他の仲間たちの試合を観て感じたこともいろいろあって、心の成長や技術的な成長も遂げている。それらを全部含んで今回の試合に挑んでいるので、原作の先にある戦いとして楽しんでいただきたいですね。今までのアニメは、原作で勝敗も対戦カードもわかった上で楽しむという感じでしたが、今回は誰と戦うのかも勝敗もわからない状態でファンの皆さんにお届けしているので、そこがアニメとしては新たな挑戦だと思います。
永井許斐先生がおっしゃったように、原作のその後が描かれているので、今回の幸村は病気が完治して、そのことをしっかりと自覚した状態ということになります。今まではまだ病気への不安や、チームメイトに対してどこかに後ろめたさを抱えていた部分があったかもしれないのですが、そうした枷がなくなったことで、幸村の新しい表情や言い回しが観られるのではないかと思います。
諏訪部原作で割と最近描かれた、ドイツ代表の手塚との対戦を経験した、その先の幸村ですから。
永井“その先の幸村”というのは私も楽しみですね。あと、今回の『氷帝vs立海』で氷帝を身近に感じられるようになったというか、私自身は跡部のことが好きになりました(笑)。
諏訪部それはありがとうございます。氷帝と立海はこれまで直接的な関わりはほとんどなかったので、本作を通じて自分も立海を以前より身近に感じられるようになりました。
ファンの皆さんからすると『テニプリ』のキャラクターたちって、誰もが知り合い同士みたいに感じられるかもしれませんが、たとえば同じ代表合宿に参加していたとしても、実は直接会話はしていなかったり。思うほど距離は近くないんですよね。でも、この作品が作られたことによって両校のキャラクターたちはガッツリ関わりました。きっと試合後には一緒に写真を撮ったり、メールとかLINEの交換をしていると思います。
永井幸村は跡部に連絡先を教えていないのに電話がかかってきましたけどね(笑)。
諏訪部あの個人情報入手はヤバい(笑)。
許斐きっと独自の情報網があるんですよ。そうした跡部や幸村の新鮮な姿とか、そこでのお二人の演技を私も楽しみにしています。